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FeedTech2018開催レポート~「リターゲティングからフルファネルへ、進化するCriteo広告の今」

FeedTech2018開催レポート~「リターゲティングからフルファネルへ、進化するCriteo広告の今」

2018年12月18日(火)に開催された日本最大級のデータフィード専門イベント「FeedTech2018」、そのイベントレポートを数回にわけてお届けいたします。今回は「リターゲティングからフルファネルへ 〜様々な業種におけるフルファネルでのメニュー活用方法とは〜」のレポートをお届けします。

こちらのトークセッションでは、CRITEO株式会社のセールスマネージャーを務める中村祐介氏に登壇頂き、常に進み続けているデータフィード広告業界の中で、Criteo広告がどのような変化を遂げ、今後の展開を見せようとしているのかについて詳細に解説を頂きました。また併せて弊社Feedmaticチームの北島から、高い効果を望める業界別のクリエイティブ改善についてもお話しをさせて頂きました。そのどちらも必聴の内容です。

Criteoのフルファネル化、その背景と強み

興味関心のあるものをおすすめするレコメンデーションのアルゴリズムを開発する企業として発足したCRITEO株式会社は、その技術を広告に転用、コマースに特化したデータベースを活用することで「買うであろう人に・興味を持つ商材を・一番心地よく感じるLook&Feedで見せること」をテーマに事業を広げてきました。そんなCRITEO株式会社は2018年より、従来のリターゲティングマーケティングからAdversting Platformへの進化を目し、フルファネルでのサービスに取り組んで参りました

コマースマーケティング市場の変化 : Criteoが変化した理由①

何故フルファネルへ転化したのか、に関してはいくつかの理由がございます。まず第一にはコマースマーケティング市場の変化が挙げられます。様々なユーザーから頂いていた「新規顧客獲得をCriteoでしたい」といったご要望が数多くあったこと、お客様自身の要望や目的も多様化していることもあり、アメリカやヨーロッパの状況も踏まえた上で、リターゲティング以外の様々な仕組みを提供するべきではないか、といった点に結論が至りました。

データベースエンジンとデータを共に強くする : Criteoが変化した理由②

もうひとつ重要な点は、テクノロジーの進化・膨大なユーザーグラフの構築と活用についてです。データベースエンジンはCriteoのもともとの強みであり、日々進化・強化し注力している技術ですが、その一方でテクノロジーだけでなくインプットするデータもまた重要であるのがデータフィード広告です。ユーザーのデータベースをフルに活用できる環境を整え、そこに自社の強みであるエンジンのテクノロジーを掛け合わせることで、さらにレコメンドの精度を上げ、新規顧客の中から見込み客となり得るユーザーを見つけることが可能になると判断いたしました。(CRITEO株式会社 中村祐介氏)

Criteoのフルファネル化、その背景と強み : CRITEO株式会社 中村祐介氏

高い技術を誇るCriteoエンジン

Criteoのデータベースエンジンについて、もう少し詳しく説明させて頂きたいと思います。

AIラボの設置

様々な業界において今後のAI技術の発展は注目を集めておりますが、それはCriteoにおいても同様です。データベースエンジンにはもともと機械学習が搭載されておりましたが、よりAIの分野に投資する必要性があることを感じた我々はAIラボをパリに設立、エンジンを一層強化していくこととなりました。

Criteo AIラボをパリに設置

エンジンを構成する四つの要素

大きく分けて、ユニバーサルマッチ、その他予測入札、レコメンデーション、どんなデザインでユーザーに配信するかを決定するキネティックデザインの四つの要素から成るCriteoのエンジンは、極めて大規模かつ高性能なもので、どの商材をレコメンデーションするかを決定する、またクリエイティブを自動生成するなど、全行程のプロセスを僅か0.1秒で実行・完結します。かつ全世界で配信を行なっているので、1秒間に約27000回の広告配信をしており、その分学習もたまりやすく、テストをした際にも結果に対して素早くフィードバックできる利点があります。そして年間おおよそ3万件以上のテストを繰り返し、日々改善がされているのも特徴です。

ユニバーサルマッチ

エンジンの構成要素であるユニバーサルマッチは、一般的にクロスデバイスと呼ばれているもののことで、複数のブラウザを跨いでもひとりのユーザーであると認識させる為の技術です。Criteoではこの技術が非常に重要であると考えています。複数のCookieをもとにひとりのユーザーのプロファイルを構成することは、モバイル端末とパソコンでは見ている商材や頻度が違う、といったよくある問題をクリアし、本当にユーザーが興味を抱いている商材はどれなのか、どの購買のステータスにあるのかを正確に把握する為には不可欠であると言えるでしょう。

目的別に最適化された複数のCriteoエンジン

またCriteoでは複数のエンジンを用意しています。それはお客様に応じて、獲得件数を高める、売上を最大化するなどといった様々な目標・目的・運用の仕方がある為で、その数々の目的に柔軟に対応できるエンジンを備えていることが必須であると考えているからです。購入するユーザーを予測するCVROエンジン、購入単価の高いユーザーを予測するCOSOエンジン、設定した目標CPA/COSに自動入札で最適化するAOエンジンの他、2018年には従来のCTRエンジンをバージョンアップしたVISITOエンジンをリリースいたしました。これはCTRだけでなくユーザーのランディングも観測、滞在時間などを参考にページ内を回遊しているユーザーがどうかまでを学習する極めて高性能なエンジンです。

目的別に最適化された複数のCriteoエンジン

Shopper Graph : 消費者行動データベース

併せてユーザーのデータ側面に関して申し上げると、CriteoではShopper Graphと呼ばれる消費者行動データベースを保有しております。その流通総額は6,700億ドル=約70兆円という膨大かつ世界最大規模のもので、他社のデータと比較すると尚その巨大さがよく分かります。これらを媒介することで、オンラインで買っていることが多い、定価で買っている、特定のブランドへの嗜好、好きな色は三色、などと言ったかなり精緻な点に至る、様々なユーザーのプロファイルを構築することが可能です。(CRITEO株式会社 中村祐介氏)

高い技術を誇るCriteoエンジン : CRITEO株式会社 中村祐介氏

Criteoのフルファネルを実現するプロダクト

Customer Acquisition (新規ユーザー向けプロダクト)

ここでCriteoのフルファネルの構造をご覧頂きましょう。ファネルの最下層・既存ユーザー向けのサービスとしては従来のリターゲティング広告を配置し、ファネルの中間である特定ユーザー向けのサービスとして前述したオーディエンスマッチを配置いたしました。そして2018年より、最も上部のファネルに当たる新規ユーザー向けのサービスとしてCustomer Acquisitionというものを開始いたしました。

Criteo フルファネルの構造

Customer Acquisitionという機能には、大まかに分けて3つのステップがございます。まずはユーザーのデータベース・プロファイルを作成、見込み客を把握・特定します。その後スコアリングを行い、スコアが上位である(=よりサイトにとって見込みの高いと判断された)ユーザーに対して、興味が高いと推測された商材のレコメンドを自動的に行う仕組みになっています。

ユニバーサルカタログの導入

従来のリターゲティング広告とは全く異なっているソリューションであるCustomer Acquisitionですが、ここではユニバーサルカタログという、新しいデータフィードを導入しています。これまで使用していたデータフィードはCriteo独自の仕様だったのに対し、2018年より仕様が大きく変更されたこの新しいカタログでは、Google Feedへの対応を行なうことで、得られる情報が格段に増加したこと、カタカナとアルファベットでの表記を同一のカテゴリと認識させるなどブランド情報の表記ゆれを統合したこと、加えてサイトごとにばらつきのあったカテゴリー情報を共通化できるようになりました。

ユニバーサルカタログとは?

リセラープログラム

さらに2019年のCriteoが目指していくところとして、全く新しいソリューションのカテゴリであるリセラープログラムというものを導入する予定です。単純に広告配信のプラットフォームとしてだけでなく、ECサイトの先にある実店舗においてCriteoを使って頂くことを想定したこのシステムは、ECから実店舗へ顧客の誘導を行うO2Oのソリューションです。併せて、広告クリエイティブからアプリのインストールを行うことができるように開発をするなど、リターゲティング以外の目的に対しても、商材以外の要素を訴求できるようなクリエイティブ開発を行なっていく所存です。(CRITEO株式会社 中村祐介氏)

Criteoのフルファネルを実現するプロダクト : CRITEO株式会社 中村祐介氏

Criteoクリエイティブの効果改善

"クリエイティブ"重視の効果改善

それではここからフィードフォース北島より、Criteo広告のクリエイティブ改善について実用的な視点から説明をさせて頂きたいと思います。何故いまクリエイティブなのか、について疑問を持たれる方もいるかもしれませんが、先ほど中村氏からご説明頂いたフルファネルのターゲティングの導入にあたり、CTRとCVの向上にはやはりクリエイティブが非常に大切です。日々Criteoのクリエイティブは新しい機能を追加し進化をしています。最新のクリエイティブ仕様と機能をしっかり把握し用いることで、さらなる効果改善を見込むことが可能です。

Criteoクリエイティブの効果改善 : (フィードフォース 北島)

Criteoクリエイティブ最適化の仕組み

Criteo広告はインプレッション時にふたつの機能で最適化しています。ひとつめはフィードのどの商材を配信するかを選定するレコメンドという機能、そしてレイアウトなどクリエイティブの要素を瞬時に選定・ユーザーごとに最適化する機能であるRTCO(Real Time Creative Optimization)というものです。RTCOにはカラーセット・ボタン・ナビゲーションなど複数の項目がありますが、ここではその中からアシンメトリック・グリッドとフレキシブルコンテナーという機能について詳しく解説します。

アシンメトリック・グリッドは、商品枠を合体させて強調したい商材を大きく表示する機能です。大きく表示する商材はエンジンが選定します。ここで注意しておきたいのが、画像が大きく表示される為、解像度や内容を見直す必要がある点です。逆に言えば、ここの徹底によって高い効果改善を望むことができるでしょう。

アシンメトリック・グリッド

そしてもうひとつ、フレキシブルコンテナーという機能は「タイトル」と「CTAボタン」のどちらかを削除することで、その他要素の訴求力を高めるものです。(フィードフォース 北島)

フレキシブルコンテナー

データフィードの最適化とクリエイティブ改善

クリエイティブ改善にあたっての重要三項目とは?

RTCOの機能を組み合わせると、なんと17兆通りものクリエイティブのバリエーションを生み出すことができます。ただし現実的な問題として、追加される要素はかなり複雑化してきており、正直よく分からないという方もいらっしゃるかと思います。そのことも踏まえて、今日は業種別のおすすめの設定をここで紹介させて頂きたいと思います。

クリエイティブの改善にあたっての大前提は、「クリエイティブ機能とフィード情報を用いて伝えたい情報を強調する」という点にあります。それを踏まえた上で、重要になるポイントをまとめてみました。

  • ユーザーが求める情報へ最適化 : CVにあたってユーザーが必要とする情報がきちんと記載されているか (例えば不動産の場合、間取りや平米数などが載っているか)
  • 秒で伝わる工夫 : バナーを見てもらえる時間はかなり短いので、バッチなどを駆使して視覚的に訴えかけるもの
  • ダイナミック広告「らしくない」見せ方 : Criteoの機能を使うことで、アカウントごとに個性を見せていくことができます

業界別のおすすめクリエイティブ設定

この三項目を踏まえた上で、各業界でのおすすめの設定をご紹介させて頂きます。

重要な点としては、ターゲティングだけでなくクリエイティブも最適な状態にすることです。また機能自体は増えていますが、その中から自社に最適なものを選択して使用することをお勧めいたします。そして何よりも重要なのは、「フィード情報の改善はクリエイティブの改善」であるということです。

EC

アシンメトリック・グリッドを使用して商品画像を大きく見せましょう。その際にはFillorFitというフィード内の画像サイズが異なる場合に同じサイズに調整をする機能で画像サイズの違いをカバーするのがおすすめです。かつタイトルをなるべく簡潔にまとめる為に、エクストラバッヂを有効活用してブランド名や"新着"などの付加要素を画像に入れてしまいます。それに当たってロゴのサイズを変更し、使用する画像のサイズ・解像度・アイテムの大きさなどを見直ししましょう。

業界別のおすすめクリエイティブ設定 : EC

人材

残り掲載日数を表示する為にディスカウントバッジを、"新着"や"注目"を表示する為にエクストラバッヂを使用します。またフレキシブルコンテナーでCTAボタンを削除しましょう。価格エリアには「月収〇〇万〜」などの具体的な案内を入れることをおすすめします。また注意して頂きたいのが画像についてです。人材の場合だと画像を入れない設定にしている場合が散見されますが、画像が必ず表示されてしまう広告枠への対策として、データフィード内で画像の設定を忘れず行うようにしましょう。

業界別のおすすめクリエイティブ設定 : 人材
旅行業界

アシンメトリック・グリッドで商品画像を大きく見せ、"直行便"や"朝食付き"といったような特典情報をエクストラバッヂで表示しましょう。併せてホテルのランクなどに応じてスターレーティングバッヂを使用・配置するのもおすすめです。スターレーティングバッヂの種類・位置は変更することができます。

業界別のおすすめクリエイティブ設定 : 旅行業界
不動産

表示画像として間取り画像を使用するケースが想定されますが、間取り画像は文字が細かくなる傾向が強いので、アシンメトリック・グリッドで大きく表示できると効果的です。間取りや平米数など、タイトルに入りきらない情報をディスカウントバッヂで表示"駅近"・"ペット可"などの情報をエクストラバッヂで表示しましょう。(フィードフォース 北島)

業界別のおすすめクリエイティブ設定 : 不動産
まとめ

本セッションではCriteo広告の現在と今後について中村氏に、より実用的な側面について北島からお話しさせて頂きました。ふたつの視点を総合的に踏まえ考察してみることで、まだCriteo広告を運用されていない方へのイントロデュースとしてはもちろんのこと、既に導入されている方にとっては自社の問題点の見直しや改善に役立てることができるのではないでしょうか。

当ブログでは今後も数回に分けて、「FeedTech2018」の各セッションのイベントレポートをお届けいたします。

前回のレポートはこちらからご確認ください。

セミナーのご案内

弊社フィードフォースでは来たる2月21日(木)に、Criteo広告運用のセミナーを開催いたします。そのテーマは「Criteoの運用を改善し効果最大化する方法」。本セッションでもお話しさせて頂いた内容を再構成し、様々なテクニックの中からクリエイティブに特化した改善方法についてお伝えいたします。またセミナー後半では、希望者を対象にCriteoのコンサルティング相談会も実施いたします。

皆様のご応募・ご参加を心よりお待ちいたしております。

詳細はこちらからご確認ください。

2月21日(木) Criteo広告運用セミナー開催!

コンサルティング型広告運用サービス「Feedmatic」について

弊社フィードフォースが提供する「Feedmatic」では、ダイナミック広告及びデータフィード広告を中心に、広告運用及び企業内でのインハウスの広告運用支援を実施しております。

Feedmatic は「データフィードの最適化」×「適切なタグ・パラメータ設計による効果測定」×「高速PDCAを回し機械学習を促進させる運用」の組み合わせによる広告効果の最大化に強みを持っています。

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お役立ち資料ダウンロード

ダイナミック広告運用に役立つ資料を随時公開しております。データフィード最適化・ダイナミック広告改善事例などのノウハウをお届けします。是非、参考にしてください。

全55ページで徹底解説!「Criteo広告の効果改善完全ガイド」

(執筆:平野)