FeedTech2018開催レポート:クロージングセッション〜デジタルアセットでマーケティングを変える〜「2018年データフィード広告の総括と今後の展望」

FeedTech2018開催レポート〜クロージングセッション「2018年データフィード広告の総括と今後の展望」

イベントレポート:日本最大級のデータフィード専門イベント「FeedTech2018

最後のレポート記事となる今回は、データフィード広告業界を代表するお三方をお迎えし「2018年データフィード広告の総括と今後の展望」と題したパネルディスカッションの模様をお伝えいたします。

データフィードを取り巻くトレンドと、今後のデータフィードを語る上で不可欠な「構造化データ」と「デジタルアセット」についてお話いただきました。

モデレーター:

LIFT合同会社 代表取締役/アナグラム株式会社 取締役/株式会社フィードフォース 社外取締役 岡田吉弘様

パネリスト:

アナグラム株式会社 シニア テクニカルアカウントマネージャー 田中広樹様

株式会社フィードフォース EC Boosterチーム マネージャー 川田智明

2018年データフィード広告の総括

2018年データフィード広告の総括

(左からフィードフォース/アナグラム 岡田様、アナグラム 田中様、フィードフォース 川田)

2018年にデータフィードはどのような発展を遂げたのでしょうか。

ここでは2018年におけるデータフィードの成長とさらなる可能性について、以下の3点についてお話いただきました。

  • データフィードの活用が重要なGoogleショッピング広告の成長
  • データフィードに関連する2018年の主要な出来事
  • データフィードの活用領域の拡大

Googleショッピング広告の成長

Googleショッピング広告の成長

「アメリカ最大級のデータマーケティング会社マークル社が毎年、Googleの検索連動型広告におけるショッピング広告のシェアを示すデータを公開しています。これによると、2018年のノンブランド(特定のブランド名ではなく『メンズ ニット』というように商品カテゴリーで検索した場合)でのクリック数における割合は約9割です。この結果はアメリカの小売におけるデータであるため日本の現状を示したものではありませんが、グローバルでGoogleショッピング広告のシェアが伸びてきたことがお分かりいただけるでしょう。」(岡田)

「日本においても検索結果の露出機会が増えて来ており、Googleショッピング広告は着実に伸びてきているという感覚を持っています。

ここで日本におけるGoogleショッピング広告を語る上でキーとなる3つの数字をご紹介します。これらはいずれもアナグラム株式会社が管理しているアカウントのデータから見た傾向です。

  • Googleの広告アカウントでショピング広告がコンバージョンを占める割合が「20~30%」
  • Googleアナリティクスの新規セッションの割合(新規訪問の割合)のうちショッピング広告をクリックした人の新規訪問である割合が「50%以上」
  • 2016年末時点での導入社数が「2,000社」ほどであるため、2018現在では、多くても5,000社ほどと推測される(楽天株式会社が運営する楽天市場の加盟店数が46,500社であることを考えると、導入率は未だに少ないと言えます。)」(田中)

「弊社では、中小規模の企業様向けにGoogleショッピング広告を簡単に出稿するEC Boosterというプロダクトを提供しておりますが、Googleショッピング広告をすでに導入している企業は大手企業が中心であり、やはり4,000社から5,000社ほどであろうという印象を持っています。その一方でSMB領域におけるGoogleショッピング広告の認知度は非常に高いため、SMB領域の企業で導入が進めば日本におけるショッピング広告の導入社数は一気に増えるのではないかと可能性を感じています。」(川田)

データフィードに関連する2018年の主要な出来事

2018年のデータフィード関連の主な出来事

「2018年はダイナミック広告や動的検索広告、Instagramのショッピング機能など、主要なプラットフォームから多数、データフィードを活用した機能がローンチされました。多くのプラットフォームがデータフィード広告に注力していることは間違い無いでしょう。

また小売の中でもメーカーに特化したGoogle Manufacturer Centerが日本でローンチされたことも注目です。特定の業界向けにデータフィードの活用が進んだということは、データフィード広告の基盤が日本国内で整って来たということでしょう。2018年はいよいよデータフィード広告の機が熟して来たという印象を受けますね。」(岡田)

「全体の流れとしてはリターゲティング広告からプロスペクティング広告へとシフトしたことも2018年の特徴です。」(田中)

「そもそも商品情報がそのまま広告のクリエイティブになるというところでリターゲティング広告とデータフィードの相性が非常によかったのですが、そこからさらにプロスペクティング広告で新規顧客を獲得するという広がりを見せました。」(岡田)

Eコマース以外の領域へデータフィードが拡大

Eコマース以外の領域へデータフィードの拡大

「ここまでは小売業を前提に話を進めて来ましたが、小売業以外にもデータフィード広告が拡大しています。リクルートホールディングスさんのIR資料を参照すると、HRテクノロジー領域の売り上げが1年間で2倍近く伸びています。これはほとんどが求人メディアIndeedの功績です。」(岡田)

「今では、求人情報の掲載先としてIndeedさんを利用しない企業はほとんどないと思いますし、データフィードの扱いも増えて来ました。またIndeedさんは求人情報のプラットフォームとしての機能だけでなく、オウンドメディアと直接連携させることにも力をいれています。自社サイトの方が求人メディアよりも魅力を伝えやすいため、同じ情報がIndeedさんのプラットフォーム上に掲載されるのであっても、求人メディアの情報ではなく自社の採用サイトの情報が掲載されるようにデータフィードを活用することが重要です。

さらに人材領域では新たに様々なメディアが台頭してきており、データフィードの広がりがわかります。(川田)

「人材領域では、検索からオウンドメディア、そしてデータフィードを用いた求人メディアと、お金の使い方がここ2、3年で大きく変わって来ました。これは、データフィードがチャネルを大きく変える力があることを示す事例の一つとして見ることができます。

最終的にプラットフォームに掲載されることは今も昔も変わっていませんが、チャネルが変わったことで『何のデータをどのようにフィードするのか』が変わってきていますね。」(岡田)

データフィードの現状

2018年度のデータフィードの総括を受け、現在データフィード領域で起こっている変化について話していただきました。

コンピュータがWeb上の情報を適切に読み取り理解できるように「構造化データ」を自社サイトに書き込むことが今後はさらに重要となって来ています。なぜ今、構造化データが重要なのか、Googleの新たな動きからお話いただきます。

Googleにおける構造化データの活用

Googleにおける構造化データの活用

「では、どのようにデータをフィードしていくのが良いのでしょうか?今後のキーワードは『構造化データ』でしょう。

これからは自社サイトに構造化データを埋め込むことによってGoogleが自動的に情報を理解、拾得しGoogleの検索結果に掲載するという形式に推移していきます。これまでのように中間データベースを挟む必要がなくなったため、企業は直接自社の情報をユーザーに届けることができます。

この構造化データがまず用いられているのが人材領域とEC領域ですね。」(岡田)

Google for Jobs(Google しごと検索) / Google Merchant Center

Google for Jobs(Google しごと検索)

「Google for Jobs(Google しごと検索)がついに配信され始めました。これまではCSVを書き中間データベースに求人データを提供するなどの手間がありました。しかしGoogle for Jobsでは、テンプレートにしたがって自社サイトに求人情報を書き込むだけで、Googleが構造化データを解読しサイトの求人情報を勝手に拾い上げて、検索結果に表示してくれるようになりました。」(田中)

Google for Jobs(Google しごと検索)とは

2019年1月23日に日本でも正式にローンチされたGoogle for Jobs(Google しごと検索)は、Googleの検索結果に個々の求人情報が掲載される機能です。

これまでは「渋谷 パン屋 アルバイト」というキーワードで検索すると各求人サイトの情報が掲載され、ユーザーは求人サイト内で改めて検索し直す必要がありました。しかしこれからはGoogleの検索結果に、関連するそれぞれの求人情報が掲載されるようになりました。そのためユーザーは一目で欲しい情報を獲得することができます。

求人情報  |  検索  |  Google Developers

「つまり、今までのデータフィードは何かのメディアにデータを提供するpush型でしたが、これからは企業側がWebサイトに書き込んだデータをGoogleが取りに来るというpull型になっていきます。」(田中)

「クローリングしてインデックスしてもらうことと同じ考え方ですね。

今までならばお金を払ってインデックスしてもらって特定のプラットフォーム上に掲載してもらうという形式でしたが、構造化データでデータを整備しておくことでGoogleが勝手にクローリングしてプラットフォームに掲載してくれるというpull型の形式へと変わってきています。」(岡田)

「構造化データを用いるのは一見難しそうですが、実際はこれまでの求人票をデジタルアセット化(コンピュータが読み取れるようにデジタルデータ化)して出力するだけです。

重要なのは、

  • テンプレートを覚えて自社のサイトに書き込むこと
  • デジタルアセットを整えて出力すること

の2つだと言えます。

さらに構造化データはGoogle Merchant Centerでも活用され始めています。商品の構造化データを自社サイトに埋め込むことでGoogleがクローリングして商品情報を勝手にMerchant Centerに登録してくれます。このようにEC領域においても構造化データが用いられ始めています。」(田中)

「構造化データの場合は自社サイトに掲載したい商品情報を埋め込んでおけばCSVを作る手間を省略できる上に、掲載したい情報をそのままGoogleに反映させることができるんですね。構造化データへの対応を進めていかなければ、不要なコストや機会損出に繋がってしまいますから、キャッチアップが必要です。」(岡田)

データフィード領域の今後の展望

中間データベースにデータを提供するpush型から、Googleがデータを取りに来るpull型へと、データフィードが大きく変化していることがわかりました。

ではこれからのデータフィードはどのように展開していくのでしょうか。また企業のマーケティング担当者は、これから何に注力する必要があるのでしょうか。

データフィードからデジタルアセットへ

データフィードからデジタルアセットへ

「構造化データが登場し、データフィードは情報を提供するというこれまでのpush型の定義では収まりきらなくなってきました。

では何が重要となって来るのでしょうか。オープニングトークからテーマとなってきましたが、今後は『デジタルアセットを整え、有効活用すること』が重要となります。情報の資産価値を上げて行くことが最終的にはマーケティングの改善に繋がっていきます。」(岡田)

「push型からpull型へと手段が増えてきたことにより最新の情報を直接、即座に反映させることができるようになりましたし、ユーザーとの接点が増えたことでデータフィード広告をこれまで以上に活用できる時代になったのかなと感じています。」(田中)

「来年以降は有料の結果だけでなくオーガニック検索にまで大きなインパクトを起こすのかなと思っていますし、それによってデジタルアセットが特定の業界の構造そのものを変えてしまうほどのインパクトを起こすのではないかと考えています。

これまでデータフィードの革命を牽引してきたリテールに止まらず、これからは不動産や旅行といった業界へと広がっていき、デジタルアセットによって流通のあり方が一気に変わるのではないでしょうか。」(川田)

「人材領域だけでなく他の業界にも広がってくることが予想できるので、別の業界の方もキャッチアップしておくことが重要ですね。」(田中)

終わりにークロージングトークー

終わりにークロージングトークー

FeedTech2018では、「データフィード革命〜デジタルアセットでマーケティングを変える〜」というテーマで様々なセッションをお届けしてまいりました。

クロージングセッションでは、データフィードの現状と今後の展望を話してもらいました。これまでのデータフィードは文字通り、データを提供するというpush型が中心でしたが、現在「push型からpull型へ」の変革が起こっています。構造化データによってプラットフォーム側が自動的にデータを拾得してくれるようになり、情報を届けるチャネルや機会が増えて来ました。

「WWW(ワールドワイドウェブ)からWWD(ワールドワイドデータベース)へ」というオープニングトークで始まったFeedTech2018ですが、今後はまさにデータフィード、構造化データによって、様々な情報がシームレスにユーザーに届けられるようになっていくでしょう。

2019年もまた、データフィード、構造化データを活用していくことが、様々な業界に大きな変革をもたらすキーとなると思います。そのためにまずはデジタルアセットを有効活用できるように整えることが大切です。

本イベントでは業界のキープレーヤーによる、各社の新しい取り組みや「デジタルアセット」活用術、今後のデータフィード広告の未来についてお届けいたしました。

各セッションのイベントレポートは下記リンクよりご覧いただけます。

コンサルティング型広告運用サービス「Feedmatic」

弊社フィードフォースは、ダイナミック広告及びデータフィード広告を中心に運用サービス「Feedmatic」を提供しております。

Feedmatic は「データフィードの最適化」×「適切なタグ・パラメータ設計による効果測定」×「高速PDCAを回し機械学習を促進させる運用」の組み合わせによる広告効果の最大化に強みを持っています。

構造化データやデジタルアセットの有効活用の必要性が高まり、2019年以降ますますデジタルマーケティング領域においてデータフィードが重要になる中で、これからデータフィード広告を運用していく方も、現在データフィード広告でお困りの方も是非一度、下記よりご相談ください。

(執筆:寺田)

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