サイト改修・改善と一言でいっても、どんな方法があってどこから手をつければいいのでしょう?リソースに限りがある中、効果的にサイト改修を実施するには、まずは自社サイトの課題を明確にし、それに対する施策を検討することが重要です。
本記事では、サイト改修に指針となる指標やカスタマージャーニーに沿った各施策、サイト改修のポイントを紹介します。
なんのために改修するの?
なぜサイト改修の必要があるのでしょうか?見た目やデザインが古くなってしまったから?サイト改修を任されたから?コンバージョンをもっと増やしたいから?サイトの目的によっても様々な理由があるかと思います。
とかく、アクセスを増やしたい!売上を増やしたい!という企業サイドの思いが先行しがちですが、サイト改修の基本は「ユーザー視点にたった顧客体験の向上」という視点が重要です。
サイトはユーザーと企業との接点の一つです。ユーザーがサイト上で予測していた情報にたどりついた後、質のいいコンテンツ・わかりやすいデザインで商品やサービスをより詳しく知ることができ、無駄のない分かりやすい導線で安心して購買や問い合わせができるサイトに改修することで、顧客体験が向上し結果として、PVの増加やコンバージョンの増加につながります。
ユーザーを知る
「ユーザー視点にたった顧客体験の向上」を目的としたサイト改修を実施するにはまずはユーザーを知ることが重要です。
そのためにも指標に基づいたデータ分析によりユーザーを知り、サイトの課題を洗い出し、優先づけをした上での対策を行います。
サイト改修に重要な指標(KPI)
数多くの指標の中でもサイト改修に重視される指標として以下が挙げられます。
- PV
- CVR
- CTR
- 滞在時間
- 直帰率
これらの指標を基に、ユーザーがどのようにサイトに流入し、サービスや商品を認知し、コンバーションに至るのか、さらにはリピーターとしてファンとなってくれるのか?というカスタマージャーニーに沿って分析を行います。
例えば、LP(ランディングページ)の直帰率が高ければ、検索エンジンや広告から流入したユーザーにとって、LP内に求めていた内容が得られなかったことがわかり、LPはユーザーが必要としている情報を提供できているのか?というアプローチができます。
数値分析には、いわずと知れた解析ツールGoogle Analyticsはもちろん、「AIアナリスト」のような人工知能を利用してサイト解析を自動で行うツール、ユーザーの動きを可視化できるヒートマップツールなども検討してみましょう。
サイト改修で重要なポイント
サイト改修では流入→回遊→購入(登録)の各フェーズ毎に、数値に基づいた検証と課題の洗い出しを行い、課題に対して必要な対策を講じることが重要です。
大規模な改修が難しい場合、より効果が高いであろう改修からスタートしてもよいでしょう。
流入(認知)
サイト運営しているが中々PVが伸びないまたは、減少傾向にある場合は、新規流入を増やす施策を強化します。
新規流入を増やす施策としては以下のような対策があげられます。
- SEO(Search Engine Optimization)対策といわれる検索エンジン最適化を行い、検索結果でより上位表示され露出を増やすための施策を講じます
- FacebookやInstagram、LINE、TwitterなどSNSの企業アカウントを運用し、まずは接点を増やし、認知を広めることに注力します
- オーガニックではリーチすることが難しい層の流入を増やすためにリスティング広告やディスプレイ広告など、新規獲得の広告の活用を検討します
回遊(興味関心・比較検討)
流入は増えているが直帰率が高い、回遊率が上がらないといった場合、ユーザー視点にたったUI/UXの改善に注力します。ユーザーが訪問からコンバージョンに至る過程においてどこで離脱しているのかを分析し改善を行います。
- LPO(ランディングページ最適化):外部から流入したユーザーは、このサイトはどんなサイトなのか?自分が求めていた情報があるのか?このサイトで目的が達成できるのか?を判断します。せっかく訪問してくれたユーザーをコンバージョンまで誘導するためにもランディングページ、なかでもユーザーが最初に目にふれるファーストビューは重要です。また、SNS広告を活用するケースの増加に伴い、流入元に応じてバナーやコンテンツの内容を出し分けることで広告とリンク先のページの違和感をなくし離脱を軽減する流入元のSNSごとにLPOを行う施策も効果をあげています。
- 導線、テキスト、見出し、リンク、バナー、CTAなどのボタン、ナビゲーションバーの適切な配置:サイトへ来訪したユーザーが商品やサービスに興味をもつと、検討するためにより詳しい情報を得ようとサイト内を移動します。この時、迷うことなく最短の距離で必要な情報が提供できるよう分かりやすい導線を準備することが必要です。
- 商品やサービスをより理解してもらうためのコンテンツを用意し、関連情報として提供します。(例えば、関連するレコメンド商品の表示、関連情報、商品詳細ページ、事例、Q&A、明確な料金ページ等)また、不要なページの削除や統合を行います。
登録(購入)
面倒なフォーム入力、とりわけスマホの小さな画面での入力は、ユーザーにとってストレス以外の何物でもありません。できれば必要最低限の入力でスムーズに終わらせたいはずです。フォームまでたどり着いたユーザーはアクション意欲が高いと考えられるにも関わらず、残念ながらフォーム入力に問題があるためにここで離脱してしまうケースは決して少なくはありません。
カートページやユーザー登録ページでの離脱率が高くコンバージョンに結びつかない場合、是非、EFOといわれるエントリーフォーム最適化を検討しましょう。
- EFO(Entry Form Optimizationの略):ショッピングカートや資料請求のスムーズなフォーム入力を促し、コンバージョンにつなげるための対策をいいます。
<入力を妨げる主な要因>
- フォームの項目数が多い
- 半角・全角などの入力規則や必須項目が分かりにくい
- 確認画面から編集をするために戻ると入力がリセットされてしまう
- 入力完了までのステップが不明瞭
- 安全性、信頼性に不安がある
EFO対策の一つとして、ソーシャルログインの活用が有効です。
ソーシャルログインとはFacebookやLINEなど、各ソーシャルメディアや外部サービスのアカウント情報を利用し、サイトやアプリに簡単に会員登録、ログインができる機能です。
ソーシャルログインを利用することで、各SNSプロバイダから取得できる情報で登録フォームの内容を埋めることができるためユーザーは会員登録作業のほとんどをタップ操作で進めることができ、思わぬ入力ミスを防ぐことができます。
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(執筆:松元)