
Facebookは2017年4月6日(現地時間)、Messenger上で利用できる人工知能(AI)を利用したパーソナルアシスタント”M”(suggestions from M)をUSでリリースしたことを発表しました。
Mとは、人工知能(AI)を利用したMessenger上で利用できるパーソナルアシスタントで、人々がコミュニケーションを取ったり目的を達成するために必要な機能を提案します。
パーソナルアシスタント”M”とは?
”M”とは人工知能(AI)を利用したMessenger上で利用できるパーソナルアシスタントで、チャット内の会話の意図を読み取って必要な時にMのロゴと共にMessenger内に現れます。
また、AI機械学習技術を利用しているため学習能力があり、利用すればするほどより使いやすいものとなります。
もちろんMの支援が必要ない場合は設定でミュートにすることも可能です。
Facebookさんの投稿 2017年4月5日
2015年の発表当初Mは、人工知能(AI)を利用しつつも人間の手を介して駆動する小規模な実験といったものでしたが、今回発表された”M”は機能は限られているものの完全に自動化されたものだとのことです。
Mができること(2017年4月6日現在)
- スタンプを送る:Mは「ありがとう」や「バイバイ」のようなスタンプを共有します。
- 現金の支払いまたは請求:支払いに関する会話を認識し、支払いや請求に関するオプションを提示します。
- ロケーションをシェア:会話中に現在地を共有するオプションを提案することができます。
- スケジュール:「日時」「スケジュールタイトル」「場所」を設定してスケジュールとして登録できるスケジューリング機能を提示します。
- 投票(グループ会話でのみ):グループでの会話において物事を決定する際、 Mが投票トピックを設定し、グループの会話内で投票することができます。
- 車の手配:どこかへ行こうと話している時、 Mは「車に乗ること」を提案し、LyftまたはUberのオプションを共有します。
(画像引用:Facebook)
Messengerアプリのプラットフォーム化
昨年2016年のF8においてMessenger Platformがローンチされ、誰もがMessenger上にチャットbotを構築することができるようになり、企業とユーザーとが直接チャットを通じてコミュニケーションをとることが可能となりました。
ユーザーはbotを利用することで、これまでWeb検索やさまざまなアプリ等を通して行っていたこと、例えば天気予報を調べたり、カスターマーサポートへの問い合わせをしたり、エアーチケットの予約や友だちへのプレゼントの購入といった様々なことをMessengerアプリ内の会話を通してできるようになります。
また、Messengerをはじめとした、LINEなどのメッセージングアプリがプラットフォーム化することで、企業はメッセージングアプリ内で必要な時に必要なユーザーとコミュニケーションをとることが可能になります。
今後は、チャットコミュニケーションをする上で有人対応するコミュニケーションとAIなどを利用した無人対応とを適切に取り入れたbotの構築も必要になってくるのではないでしょうか?
今年もまもなくFacebookの開発者会議 「F8 2017 」が始まろうとしています。
マーケターやディベロッパー向けのMessengerのベストプラクティスやMessenrge Platformの最新情報の発表など、Messenger関連のセッションも複数用意されていますので、当Feedmaticブログでも情報が入り次第、随時お知らせしていきたいと思います。
最後に
今回発表になったMのリリースはUSのiOS及びAndroidの全ユーザーを対象に公開され、今後グローバルに展開していく予定とのことです。
現在できることは限られているものの、今後ますます機能が強化されていくことは間違いありません。引き続き動向を見守っていきたいと思います。
※補足情報
Facebookの仮想アシスタント「M」が1月19日をもってサービス提供を終了しました。
(参考リンク)Facebook is shutting down M, its personal assistant service that combined humans and AI
<参考>
(執筆:松元)