
2016年9月6日、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにて弊社フィードフォースが主催する国内最大級のデータフィード専門イベント「FeedTech2016」が開催された。
イベントでは「Datafeed Everywhere! 」をテーマに掲げ、ダイナミック広告はもちろん、分散型メディア時代を見据えたコンテンツ配信、各種レコメンドなど幅広いテーマを対象にセッションや展示ブースの設置が行われた。
約1,000名の申込みがあり、データフィードの盛り上がりを表すイベントとなった。
そこで本稿では、重要な発表のあったオープニングセッションの内容をダイジェスト版でお伝えする。
データフィードを取り巻く環境変化

オープニングセッションでは、弊社フィードフォース代表の塚田が登壇し、今年は昨年に引き続き、データフィード活用が大きく進む年になったと語った。
例えば
- “>Googleショッピング広告がリスティング広告の中で重要度を増してきた
- Criteoは、無くてはならないスタンダードな広告施策になった
- Facebook ダイナミック広告に代表される、インフィードでのダイナミック広告は国外、国内ともに急成長した
- メッセンジャーの中で商品情報を見せ、リアル店舗への誘導施策としてダイナミック広告を活用するというデーターフィードの新たな使われ方が登場した
などの事例がある。ますますデータフィードの活用場所は拡大し、この1年でデータフィードは欠かせない手法となった。
インターネットの初期、PC時代においてはYahoo!に代表されるポータルサイトにトラフィックが集中していたため、そこでの露出というのが重要だったが、その後は、Googleが台頭しトラフィックを稼ぐためにSEO対策が重要になった。さらに近年はスマートフォンユーザーが目的や場所、時間に応じて多様なSNS、アプリ、ウェブなどを利用するようになりインターネットと消費者の接点が分散化するようになった。
そのような背景があり、分散化したそれぞれの接点に、消費者が求める情報を提供し続ける必要性が生じ、それをシステマティックに実現するためにデータフィードが用いられるようになったのだと塚田は説明した。
データフィードがボトルネックに

近年、重要な役割を担い始めているデータフィードだが活用する上で非常に大きな課題がある。
その課題とは、多くのマーケティング担当者にとって、データフィードそのものが「わからない・面倒くさい・大変」と思えるということだ。
この課題を解決するためフィードフォースとして
- エコシステムの構築
- データフィードの書籍の執筆
- データフィード最適化セルフツールの提供
- イベントの開催
の4つの取り組みを行うと発表した。
エコシステムの構築

データフィードの課題を解決する取り組みとしてまず「Beyond(ビヨンド)」というエコシステムの構築が発表された。
Beyond(ビヨンド)は商品マスタデータを持つSaaSの事業者と弊社のデータフィード最適化システムを連携することにより1クリックで、マスターデータからデータフィードを生成し、各プラットフォームにフレッシュなデータが流れるようなエコシステムになることを目指す。
これにより、広告主は手間がかかるデータのやりとりをすることなく、簡単にデータフィードの活用を行うことが可能になる。イベント開催時点で11社のSaaS事業者がアライアンスパートナーとして参画している。
書籍の執筆

2つ目の取り組みはアタラ社と共同で執筆した書籍『いちばんやさしいデータフィードマーケティングの教本』の出版だ。
国内初のデータフィードに特化したビジネス本で、初心者の方であっても簡単にデータフィードを使い始められる内容になっているようだ。
現状では、データフィード関連、ダイナミック広告の実施含め、情報が点在している状況だが、この一冊でそれらが体系的に学べることになる。
データフィード最適化セルフツールのリリース

3つ目はセルフでデータフィードの最適化が簡単にできるツールの提供だ。
このツールを使うことで、広告代理店並びに広告主は管理画面上の操作でデータフィードの変換や最適化を簡易的に行うことが可能になる。ツールを通じてデータフィードの変換、最適化を誰でも手軽に行えるようになることを目指す。ツールはまず広告代理店を中心に先行公開し、その後、広告主にも順次提供を行うスケジュールだ。
イベントの開催

4つ目の取り組みはこのイベントFeedTech2016の開催だ。昨年に引き続き国内唯一のデータフィード専門イベントということで、プラットフォーマー、クライアント、サービスベンダー、広告代理店と様々な立場からデータフィード、ダイナミック広告についての知見を共有する場をつくることで、高度なノウハウなどを共有、活用してもらう意図がある。
おわりに
FeedTech2016はセッション登壇企業にGoogle、Twitter、Facebook、LINEなどのプラットフォーマーやSmartNews、DIGIDAYなどメディア関連の企業が集まり、多くのセッションで満席・一部セッションでは立ち見になるほどの盛況ぶりであった。


また、去年は講演のみであったが今年はブース展示もあり、株式会社朝日広告社、京セラコミュニケーションシステム株式会社、株式会社イー・エージェンシーなど弊社含め10社が自社のサービスを紹介した。
展示ブーススペースでは来場者が各社のブースに立ち寄りこれもまた大盛況であった。



無事にイベントが終わり社員一同ひとまずは安堵しているようだった。

今回、様々な企業の協力を得てFeedTech2016を開催できたわけだが、そこで発表したBeyond構想などを含め今後より一層、フィードフォースはデータフィードの可能性を広げていく予定だ。

今後ともフィードフォースを宜しくお願いします。
(執筆:太田)