2016年9月12日(現地時間)、FacebookはMessenger PlatformのVer.1.2へのアップデートを発表した。
今回のアップデートにより、Messenger内で商品の決済が可能になるなど幾つかの新機能が発表されている。
Messenger Platformのおさらい
Facebookが提供するMessenger Platformとは、すべてのサードパーティアプリの開発者にむけて開放されているメッセンジャーアプリ開発プラットフォームだ。
2016年4月にF8 2016ディベロッパーカンファレンスにてリリースされた「bots for the Messenger Platform」(Messenger上でユーザーと会話するbot)がリリースされて以降、誰もがMessenger上にユーザーと会話するbotの開発が可能となり、以降大変な盛り上がりを見せている。
Facebookによれば、2016年の4月にMessenger Platformを公開してから、すでに3万以上のMessenger対応チャットボットが開発されているようだ。
尚、Messenger Platformに関しては以下の記事を参考にして頂きたい。
今回発表された新機能
今回のアップデートの中で幾つか重要だと思われる機能を紹介する。
Messenger as a Destination for News Feed Ads
(画像引用:Messenger)
Messengerのチャットbotのリンクを入れたFacebook広告が配信出来るようになる。広告はFacebookのニュースフィード上に配信され、狙ったユーザーに対し効果的に自社のbotを訴求することが可能だ。
広告上には「Send Message」のcall to actionボタンを設置することができ、ユーザーがボタンをクリックするとMssenger上でのbotとの会話を始めることが出来る。
Messages with Payments [BETA, UNITED STATES ONLY]
(画像引用:Messenger)
Messenger上で他のサイトに遷移することなく商品の購入、決済が可能になる。ユーザーはbotが会話の中でレコメンドした商品を「Buy Now」のボタンをクリックすることで購入する。その際、あらかじめ決済に必要な情報がFacebookに登録してあれば数クリックで決済が完了することになる。
金融機関と同水準の暗号化技術が用いられているようでセキュリティ面でも信頼がおける。この機能はまずアメリカ国内の一部開発者向けにベータ版として提供が開始される予定だ。
Welcome Screen for Bots and Pages
(画像引用:Messenger)
「Welcome Screen(ウェルカムスクリーン)」はユーザーがbotと初めて会話をする際に表示されるページだ。Facebookページの簡易版のような形で、botのプロフィール画像とbotに関する概要が表示される。 概要には、botがどのような機能を持っているのか、どのくらいの速度で返信をくれるのかなどを記載することが出来る。
Sharing Bots and Content with Friends
(画像引用:Messenger)
botのメッセージを友人にシェアすることが可能になる。上の画像のようにユーザは自身が気に入ったbotとのメッセージを手軽に友人に送ることができる。シェアされた会話にはbotのアイコン、名前、CTAボタンが入っており、そこからbotとのチャットを始めることが可能だ。
<参考>
- Messenger Platform 1.2: Link Ads to Messenger, Enhanced Mobile Websites, Payments and More – Messenger Platform News
- More Seamless, More Ways to Share, More Ways to Buy, More Context: Introducing Messenger Platform v1.2 | Facebook Newsroom
- Facebook Messenger now allows payments in its 30,000 chat bots | TechCrunch
(TOP画像引用:Messenger)
(執筆:太田)