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QRコード決済の仕組みから普及状況まで総まとめ。日本・中国のサービスを比較!

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「“QRコード決済”って最近よく聞くけど、どんなサービスがあるのかよくわからない」「決済分野で中国が進んでいると聞いたことはあるけど、日本ではどうなの?」と疑問を持っている方は多いかと思います。そこで本記事では、QRコード決済の仕組み・メリットから日本・中国のサービスまで、基本情報をご紹介します!

そもそもQRコード決済って?

QRコード決済とは、店舗での支払いの際にスマホのアプリなどでQRコードを表示する、もしくは店舗にあるQRコードをユーザーのスマホで読み取ることによって、決済を行うサービスです。QRコード決済はそもそもどのような仕組みで動作し、どのようなメリットがあるのでしょうか。

仕組み

「QRコード決済を実際に利用したことがなくて、仕組みがよくわからない」という方は多いかと思います。

QRコード決済とはモバイルペイメントの一種で、クレジットカード情報や電子マネー情報との連携などによって決済を行います。代表的なQRコード決済のサービスは、楽天ペイやLINE Payなどがあります。各サービスでの決済はそのサービスの個人IDと紐付けられ、決済履歴が残ったり、そのサービス特有の特典が受けられることが特徴です。

ユーザーはQRコード決済に必要なアプリを自身の端末にダウンロードし、下記2種類のいずれかの方法で決済を行います。

① ユーザーのスマホでコード画面を出して、店舗側がそれを読み込む
② QRコードを店頭のPOS(point of sales:販売時点情報管理)などに掲載し、ユーザーのスマホで読み込む

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(2種類のQRコード決済の方法)

QRコード決済は、同じモバイルペイメントであるGoogle Pay・Apple Pay・おサイフケータイなどと異なり、機種に依存せずに、アプリをダウンロードすれば大半の機種で利用することができます

Apple PayはiPhone 7以降のiOS専用のアプリ、Android PayはAndroid専用のアプリ、おサイフケータイは日本独自の決済システム・FeliCa導入の機種のみで使用が可能です。その一方で、QRコード決済はほとんどの機種にダウンロードができるアプリで処理するため、iOSでもAndroidでも関係ありません。

メリット

QRコード決済は現金での支払いと比べて、どのようなメリットがあるのでしょうか?

ユーザー視点では、QRコード決済は決済アプリを起動して簡単に支払いができるため、支払い時に財布を取り出して現金を数えるという物理的な煩わしさがなくなることの他に、ポイント還元や割引などの特典・履歴が残る・紛失や盗難の防止の3つのメリットがあります。

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(QRコード決済のメリット)

  • ポイント還元や割引などの特典がある

たとえば、楽天ペイは200円の購入につき楽天スーパーポイント1ポイントの還元があります。

  • 簡単に支払いの履歴を残すことができる

アプリ内に購入履歴が残り、さらに決済アプリを家計簿アプリ(Money Forwardなど)と連携させることによって、お金の出し引きを簡単かつ自動で管理することができます。

  • 持ち歩く現金やカードの量を少なくできるため、紛失や盗難の防止になる

QRコード決済は支払い時に本人のデバイスとパスワードの両方が必須なので、現金の盗難やクレジットカードを使用する際の暗証番号のスキミングなどを事前に防ぐことができます。

さらにQRコード決済には、ユーザーのみならず事業側にもメリットがあります。QRコード決済は、市販のタブレットなどで簡単に導入が可能なため、導入コストがあまりかかりません。

日本と中国のQRコード決済サービス

ここからは、日本と中国のQRコード決済サービスをご紹介します。

日本発祥のQRコード決済

日本では現在18〜20%のキャッシュレス(モバイルペイメントを含む)の決済比率を2027年に40%まで引き上げていくというキャッシュレス化の方針が政府により発表されました。

さらに、WeChat PayやAlipayの日本上陸を受け、2018年2月27日には三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3つのメガバンクが連携して、QRコード決済に参入する姿勢が明らかになりました(日本経済新聞より)。

日本発祥のQRコード決済としては、LINE(14年)と楽天(16年10月)がサービスを提供していることに加え、ドコモ(18年4月)もQR決済のサービス提供を開始予定です。

それぞれのサービスについて簡単にご紹介します。

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LINE Payはプリペイド形式とクレジットカード決済の両方に対応し、LINEの「友だち」に対しての無料送金や割り勘払いをすることができる決済サービスです。

LINE Payの決済方法は、プリペイド形式のLINE Payカードやオンライン決済に加えてQRコード決済が利用可能です。

実店舗とECサイトなどのオンライン決済のどちらでも、LINE Payで決済を行うと2%のポイントが還元されるのでとてもお得です。

LINE Payについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

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楽天ペイは、大手ECモールである楽天のアカウント(楽天会員ID)を利用して、楽天以外のECサイト、実店舗でも簡単に決済ができるサービスです。

無印良品ネットストアなどのオンライン決済はもちろんのこと、楽天ペイアプリを利用すればワタミグループやピザーラの実店舗などオフラインでのQRコード決済も可能です。

楽天グループ外のサイトであっても楽天IDを利用した決済を利用することによって楽天スーパーポイントが貯まり、そのポイントを楽天ペイとして使用できます。

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おサイフケータイに注力してきたNTTドコモも、2018年4月からQRコード決済サービス「d払い」を始めると発表しました。

d払いはネットショッピングの買い物代金などを通話料金と合算して支払うことができます。決済によってdポイントが貯めることができ、ローソンやマツモトキヨシなどでの導入が予定されています。

中国発祥のQRコード決済

中国ではAlipayとWeChat Payが二大勢力です。東京の人口の約1%は中国人、外国人観光客の約1/4は中国人であることから、日本でも中国人消費者に対応するため、コンビニや百貨店など、Alipay・WeChat Payの対応店舗が増えていることが話題になっています。

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中国ではQRコード決済が国家に強力に推進され、QRコード決済を軸にエコシステムがつくられており、ユーザー特典も多いです。その例を簡単にご紹介します。

  • 都市部で乗り捨てが可能な自転車シェアサービスmobikeやofoを活用の際、AlipayかWeChat PayでQRコードを読み込むことによって解錠し、近くにある自転車を検索することも容易
  • Alipayの「Yu’e Bao」やWeChat Payの「Lingqiantong」では、入金額に応じた高金利での資産運用が可能
  • 公共料金の支払い実績などでユーザーの信用スコアを蓄積し、一定基準を超えると金利優遇などの特典を受け取ることができる

f:id:feedmaticblog:20180329121721j:plain(上海のシェアサイクルofo)

QRコード決済の普及状況

そんなモバイルペイメントの利用率は、日本銀行の発表によると、日本は6%、米国は5.3%、中国は98.3%(2017年6月時点)とのことです。

中国では、いち早くQRコード決済が浸透して、普及率が高いことがわかりますね。

さらにこの調査結果によると、日本でモバイルペイメントを最も利用しているのは、20代から50代男性でなおかつ、関東圏の人たちであることがわかります。

一方、世界全体でのモバイルペイメントの取引額は徐々に増加しています。Statistaの調査によると、モバイルペイメントの内訳は、2017年時点で「送金」が69%と一番多く、「商品購入」は23%です。

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Statista: Global mobile payment spending from 2010 to 2017, by segment (in billion U.S. dollars) より作成)

課題と今後の見通し

これまで説明したようにQRコード決済にはメリットが多いです。では、なぜ日本ではQRコード決済ではなく現金やカードでの支払いを選ぶ人が多いのでしょうか?

日本銀行の調査によると、モバイルペイメントを利用しない理由で多かったのは、「現金やクレジットカードの方が便利」「セキュリティに対する不安」でした。

QRコード決済が便利でないと感じる理由として、QRコード決済で支払うことができる店舗がまだまだ少ないことが挙げられます。たとえば、LINE PayのQRコード決済で支払いが可能なコンビニは2018年3月時点でローソンのみと、普及状態が充分ではありません。

また心理的にも、現金主義が根強く残っていると推測されます。「決済アプリを銀行口座やクレジットカードと連携させて大丈夫なのだろうか」「携帯では“払った感覚”がないから、お金を使いすぎてしまわないかが心配」というユーザーが多いのではないでしょうか。

一方で、銀行などの金融機関がQRコード決済の市場に本格的に参入すると、決済のインフラが整備されていきます。下記のQRコード決済導入の利便性・メリットが徐々に社会に広まり、ユーザーと小売店の双方に理解されれば、QRコード決済はこれから普及していくでしょう。

  • QRコード決済は機種に依存せず、会員IDさえあればアプリをダウンロードするだけで利用できる
  • 主に中国人観光客のインバウンド需要に対応することができる
  • 小売店の導入ハードルが低い

さいごに

本記事では、QRコード決済の仕組みやメリットなどについてご紹介しました。

QRコード決済のユーザーと事業双方のメリットが認知されるにつれ、日本でも行政と民間が一体となってその普及を進めています。近い将来、日常生活での支払い方法が大きく変わるかもしれませんね。

<参考>

(執筆:森)