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5分で分かる!Google動的検索広告(DSA)とは?事例も交えて、そのポイントを解説

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みなさんは、Google AdWordsの動的検索広告(DSA: Dynamic Search Ads)をご存知ですか?DSAとは検索連動型広告の中でも、キーワードではなくURLを指定することで、ページに関連する検索語句をAdWordsが自動的に選んで広告配信をするシステムです。

本記事では、DSAの概要、相性のいいビジネスや使用メリット、実際の活用事例、さらに最近注目されているデータフィードとDSAの関わりについてもご紹介します。

DSAとは?

2017年4月のGoogleウェブマスター向けブログによると、Googleで年間数兆もの検索がされる中、その内のクエリの毎日15%は、それまでに検索されたことがないまったく新しいものであり、Google上でのユーザの検索行動は多様化していることが分かります。これにより、従来のリスティング広告のような、LP(ランディングページ)からキーワードを想定・設定する作業が煩雑になってきました。

そこで、キーワードでなくLPとなるURLを指定することで、AdWordsのシステムがページに関連する検索語句を自動的に選んで広告配信をする、DSAが登場しました。

DSAとは、「Webサイトの内容に基づいた広告文を自動で作成、ターゲティング表示をする広告」です。DSAはリスティング広告の一種ですが、通常の検索連動型広告と異なり、キーワードの代わりに対象ページを登録することが特徴です。

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(DSAはリスティング広告である検索連動型広告の中でも、キーワードではなく、Webサイトのコンテンツに基づいた広告が表示される)

では早速、DSAが実際にどのような仕組みで表示されるかを見てみましょう。

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DSAは従来のキーワードに基づく検索連動型広告とは異なり、キーワードの設定が必要ありません。広告主がこのDSAを活用する際に設定が必要なのは、以下の3点です。

  1. 広告がクリックされた際に表示したい、対象ページ
  2. 入札単価
  3. 広告のテンプレート(広告ごとに“全角40文字(半角80文字)の一行”で説明文を登録する)

“3. 広告のテンプレート”には、ある特定の商品以外の広告にも表示できるような、汎用的な文章を登録するとよいでしょう。

DSAの広告の見出し(動的に生成されるタイトル)は、検索された語句と広告のリンク先Webサイトのコンテンツの両方に基づいて、関連性が高くなるように動的に作成されるため、広告主自身による設定が不要です。

このようにして設定されたDSAは、Webサイトと関連性が高い語句をGoogleで検索したユーザーに表示される可能性があります。

例: 国際的なホテルチェーンを運営しているとします。Google で「高級ホテル 東京」という語句を検索したユーザーに、「高級ホテル - 東京」という見出しの広告が表示されます。ユーザーがこの広告をクリックすると、東京の高級ホテルを紹介しているお客様のサイトが表示されます。(Google AdWordsより) 

DSAを導入する流れの詳細は、以下のGoogle AdWordsのヘルプを参照ください。

DSAと相性のよい広告主

以下の2つを満たす広告主は、DSAの効果を最大化しやすいでしょう。

  1. 多種多様な商品在庫・サービスを持っている広告主(ECサイトや不動産サイトなど)
  2. ユーザーを意識してSEOを構築したWebサイトを持つ広告主

1. について、長々としたキーワードを作成する必要がないDSAは、ECサイトなど、検索連動型広告の運用時にキーワード登録やLP設定が膨大になる広告主の、運用コスト削減に有効です。Webサイトの商品在庫の新陳代謝が激しい場合や、季節によって商品・サービスの種類に影響が出る場合も同様です。

2. について、DSAの広告見出しは検索された語句とLPによって自動的に生成されるため、しっかりとSEO対策がなされたWebサイトであれば、検索語句と広告の関連性を高めることができ、効果の高いDSA運用が可能になります。

DSAを用いるメリットと、キーワード運用との併用

Googleによると、このDSAを活用するメリットは以下の5点です。

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DSAには上記のメリットがある一方で、AdWordsではDSAとキーワードを併用している同キャンペーンで、検索語句がキーワードと完全一致している場合、DSAよりも設定キーワードが優先されるため、ニーズが大きいと分かっているキーワードは事前に登録するとよいでしょう。

さらに、ユーザーの特定の検索語句→ユーザーに表示する広告・見出し→クリック先のLP、の流れをすでに戦略立てている場合は、DSAではなくキーワードで運用する方が効果的です。

DSAは従来のキーワードに基づく検索連動型広告と相互補完の関係にあるため、完全一致のキーワードはマニュアル作業で運用し、ユーザーの検索クエリを想定しにくいものはDSAで運用する、という方法もあります。

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(DSAとキーワードの組み合わせイメージ、Google AdWords 公式ブログより)

DSAの活用事例

DSAと相性のよい広告主がDSAとキーワードを上手に活用すると、競合が少ないテールキーワードの使用によってCPC(平均クリック単価)を抑え、検索キーワードとリンク先の合致によってコンバージョン数を増加させることも可能です。

たとえば、Google AdWordsによると、株式会社リクルートライフスタイルは、ホテルの宿泊予約などを運営するじゃらんnetにおいて、DSAを活用し、高い効果を上げたといいます。

じゃらんnetがDSAを導入したところ、運用開始後6週間でコンバージョン数が9%増加。また、他のキーワードに基づく検索連動型広告と比較したところ、DSAのCTR(クリック率)は7%高く、CPCとCPA(平均コンバージョン単価)は50%以上低くできたといいます(下図参照)。

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(リクルートライフスタイルの、動的検索広告活用の効果、Google AdWords公式ブログより)

さらに、じゃらんnetはDSA導入以前から、数百万ものキーワードを運用していましたが、ユーザーのニーズをより満たすためには、テールキーワードの強化が必要だと考えていました。

DSA運用開始後は、タイプミスや施設の特徴を示す語句での検索など、キーワードキャンペーンのみではカバーできなかった、ロングテールワードからのコンバージョンを発見しました。その後、DSAによって発見されたキーワードを通常のキーワードとして入稿し、DSAとキーワードキャンペーンを相互補完的に活用するようになったといいます。

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このように、リクルートライフスタイルはDSAを活用することにより、ユーザーの多様な検索語句や、更新され続けるホテル情報にキーワードのみで対応する必要がなくなり、効率よく広告運用ができるようになったそうです。

DSAとデータフィード

キーワード以外の広告配信手法であるDSAが利用されるようになるにつれ、広告配信におけるデータフィード(※)の役割も増大しています。

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(※)データフィードとは、「自社で保有している商品などのデータを、広告配信先フォーマットに変換して送信する仕組み」のこと。データフィードについて詳しくは、以下記事を参照。

2017年3月のGoogleの発表にあるように、DSAでページフィードを用いると、ターゲットに対して表示するLPを厳密に指定できるようになりました。DSAを利用する際にページフィードを用いると、広告リンク先対象ページをフィードで指定し、どのコンテンツに対して広告を表示するかをコントロールすることができます。

ページフィードに必要なデータは、以下の2項目です。

  • Page URL:ターゲットとするWebページのURL
  • Custom label:ページフィード内でターゲットする広告を指定するラベル

以下は、ページフィードcsvデータの例です(AdWordsヘルプより)。

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作成したデータはGoogleAdWordsにアップロードします。具体的なアップロードやターゲティング方法は、以下のGoolge AdWordsのヘルプを参照ください。

ページフィードを活用すると、指定したURLにDSAの機能が適用されるため、商品ページ数が多いECサイトなどでも、ROIの低いサイトが表示されることがないようにコントロールできるというメリットがあります。

さいごに

本記事を通して、DSAがリスティング広告を自動化する強力なツールであることがお分かりいただけたでしょうか。検索連動型広告はキーワードでの運用が基本ではありますが、DSA導入のメリット・デメリットを検討した上で、自社との相性がよいと判断された広告主の方は、ぜひDSAを取り入れてみてください。


〈参考〉

(執筆:森)